"オレ"がうつになりまして。

発達障害(アスペルガー)に起因するうつ病で一年弱の休職を経て復職した"オレ"が、 日々の思いや感じることを、がんばらず、無理せず書いています。

復職するか転職するか・・・迷いの中で

今日の体調は、普通です。まあ、うつ病のオレにとって普通であることが、ただただ嬉しくもあるのですが。良くもなく悪くもなく。

 

うつ病は体調に波があります。イイ時もあれば、悪い時もあって。それが交互にやってきてはオレを苦しめます。

とまあ、せっかく今日は体調が普通なので、あまり悪いことを考えるのはよそう。

 

 

休職して10ヶ月目なんですが、元の職場に復職するか転職するかをここ一ヶ月近く悩んでいます。

元の職場には長く務めていましたし、休職させてくれたりと、とても恩を感じています。復職し、同じスタッフと一緒に仕事をしたいという気持ちもあります。

また、会社からも戻ってきて欲しいといわれて、うつ病のこんなオレでも必要としてくれていることに感謝し、ありがたく思っています。

でも、うつ病になった原因のひとつに、仕事の負担が大きすぎたこと(これは自分ひとりで抱え込みがちだった自分の責任でもありますが)があって、その職場に戻ることでうつ病が再発してしまうこと、そしてまた会社に迷惑をかけてしまうんじゃないだろうかという不安が頭をよぎり、元の職場への復職を躊躇してしまっています。

 

転職することも考えました。でも39歳という年齢的にも、世の中の景気を考えてみても、厳しいだろうなあと感じています。

また、転職する時にうつ病のことをどう説明するかというのも、どうすべきかわかりません。正直に言うべきか、黙っているべきか。

休職し、自分では体調がだいぶ回復してきたと思っています。ただ、どうして体調に波があり、調子の良くない時はなにもやる気が起きず、体を動かすことすら気力がわかない時があります。

そんな僕が、はたして転職し、まったく新しい環境で、新しい人間関係の中でやっていけるのかどうか。それはうつ病でしばらく社会から離れていた人間にとってかなりのストレスだろうなと思います。それに耐えられるのか・・・

 

考えれば考えるほどに、決断ができなくなります。

 

 

そんな時、オレが読んだうつ病関連の本で何度も読み返している「『うつ』とよりそう仕事術」の作者である酒井一太さんのサイト Find the meaning of my lifeの「『「うつ」とよりそう仕事術』を書かせていただいてから、もうすぐ一年。」というエントリーを読みました。

 

その中で復職のことをこのように書かれています。

 

しかし、ちょっと危惧するのは、どれだけコチラが正論を言おうと、正義があろうと、会社や社会の側が歩み寄ってきてくれることというのは、滅多にあるものではないですから、言えば言うほど、どうしようもないツライ事実を反復確認してしまい、より自分を追い詰めちゃうことにならないかということです。

 

もう一つ危惧するのは、こういう時に周りを見てみると、隣の芝生が本当に青々して見えるもので、夢を追えとか、ずっとやりたかったことをやれとか、そういう甘く魅力的な謳い文句にフラフラ~っと行ってしまいたくなるものだという点です。

 

私はこれはちょっと思いとどまった方が良いのではないかと思っています。なぜなら、実際に、なら自分もと、今の自分を育んでくれた環境やら休職期間を支えてくれた人たちに対する恩を見なかったことにして、こういう方向に飛び込んでしまって、上手く言った人の話しというのはほとんど見かけないからです。これは、どんな高名な方のセミナーを受けたりして色々な情報を身につけてみても、労せずうまくいくわけは絶対にないということと、喧伝されているような甘美なことが必ず待っているという保証はやっぱり無いのだということの現れではないかと思うのです。

 

無論、中には先述したとおり、どう考えても横暴なことをしてくる会社というのはありますから、一概には言えないことだとは思いますが、大抵の人にとっては、キツイから飛び出すという選択肢は先送りした方が良いのではないかと思います。言葉が適当ではないかもしれませんが、自分が上手くいかないのを他人のせいにして上手く行った、という人は聞いたことがありませんし、そんなふうに感じてしまうのも、気持ちが落ち込んでいることが影響していたり、本当により良い将来に繋がる選択と言える物なのか、崖っぷちの時に判断するのは難しいのではないかと思ったりもしています。

 

 

今どきうつ病の社員など使いづらいので退職してもらいたいと考える企業も多いと思います。(利益を上げるのが企業の目的ですから、うつ病の社員を抱える負担やリスクを考えると、しょうがないといえばしょうがないですが)

そんな中で、うつ病の人間対して戻ってきほしい言われていることは、本当にありがたいことですし、復職すべきなのかもしれません。

 

また、「隣の芝生は青く見える」。

今もオレもまさにそうです。転職するリスクを見ないようにして、転職が成功してハッピーになった自分を想像してしまいます。でも、"こういう方向に飛び込んでしまって、上手く言った人の話しというのはほとんど見かけないから"と酒井さんは言っています。

確かにそうだと思います。

今までオレを育ててくれた会社だし、休職させてくれた会社、スタッフにはとても大きな恩があります。その恩を見ないようにして、不義理をはたらくのは人として、社会人として駄目ですよね。

 

うつ病になったオレを必要としてくれる会社、人がいることのありがたさと、休職してから僕の仕事を代わりにしてくれたスタッフがいることを忘れ、自分だけのこととして、復職を考えていました。

もう、自分のことだけを考えるのはよそうと思います。

 

正直、これで決断ができたわけではありません。でも自分本位の考えから、周りのことも考えた上で結論を出そうと思います。

 

体調が良くなったとはいえ、まだうつ病が完治したわけではなくて、うつ病になる前と比べると何かを考えたり、決断することが難しい状態です。(うつ病の特徴のひとつです)

でも、よく考え、いろんな人に相談して、結論を出していこうと思います。

 

 

 

 

「うつ」とよりそう仕事術 (Nanaブックス)

「うつ」とよりそう仕事術 (Nanaブックス)

  • 作者: 酒井一太
  • 出版社/メーカー: ナナ・コーポレート・コミュニケーション
  • 発売日: 2011/12/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 6人 クリック: 66回
  • この商品を含むブログ (13件) を見る